ピンク農法(光変換光合成促進農法)は、諏訪東京理科大学とマテリアルサイエンスの産学共同研究開発プロジェクトです。 ピンク農法は、赤い蛍光染料で着色したフィルムやネットを通して光合成に有効な赤い色の光を当てることで、より大きな野菜や甘い果物を育てることが可能になる全く新しい画期的な農法です。

一般的に、植物の光合成は赤い光を受けることで促進されます。ピンク農法(光変換光合成促進農法)は、この点に注目し、太陽光の波長を赤い光に変換できるよう蛍光染料を混ぜたフィルムを開発し、ビニールハウス全体を覆ったり、網状に編んで農作物一つ一つにかぶせたりする農法です。

諏訪東京理科大学システム工学部の谷辰夫教授(エネルギー変換工学)はハツカダイコン、ホウレンソウ、コマツナの3品目で手を加えない状態とネットをかぶせた状態で育ち具合を比較した結果、ネットで覆った方が野菜の重さが増え、最大で2・3倍近く伸びたケースがありました。     ピンク農法に使用される新素材は、太陽電池に使用される蛍光染料をペットボトルに使われている樹脂に混ぜて製造したものです。フィルムはピンクの新素材を保護するため、透明フィルムで挟んだ三層構造になっています。 フィルムはハウスの被覆材として使用し、ネットは果樹などにかぶせて使います。

通常、植物が光合成を行う際に有効な波長域は400~700ナノメートルと言われています。諏訪東京理科大学システム工学部の谷辰夫教授によると、「この蛍光染料は、短波長域(300~550ナノメートル)の太陽光を長波長域(610ナノメートル前後)に変換し大量に放射する」のだそうです。